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軽トラにトラック、乗用車、社用車。気づけば法人で持つ車が10台に近づき、「保険をこのまま1台ずつ契約していていいのか?」と疑問に思っていませんか。
実は今、農業経営を取り巻く状況は厳しさを増しています。2025年の農業倒産は過去最多の82件(帝国データバンク調べ)。農産物の販売価格は相場に左右されるため、資材や人件費がどれだけ上がっても売値に転嫁しづらく、規模の大きい法人でも利益が削られ、経費を見直さなければ経営が立ち行かなくなるおそれがあります。
売上を急に増やすことは難しくても、固定費は今日から見直せます。なかでも車を多く持つ農業法人にとって、自動車保険は「仕組みを知っているかどうか」だけで大きく差がつく固定費です。
shoei車が10台以上ならフリート契約で保険料を大きく下げられる可能性があります。
この記事では農業歴4年の私が、車を多く持つ農業法人向けに「フリート契約」の仕組みを解説します。
- フリート契約とノンフリート契約の違い
- 保険料が下がる仕組みと3つのメリット
- 契約前に知るべき3つの注意点
- 10台未満の場合の選択肢(ミニフリート)


太智昭栄
Shoei Tachi
- 農業経営者(2022年〜千葉県東部でお米を生産)
- 日商簿記2級・3級FP技能士取得
- 全国の農家の役に立つ補助金・融資情報を発信
フリート契約とは?ノンフリート契約との違い


10台以上ならフリート契約、9台以下はノンフリート契約
フリート契約とは、所有・使用する車の総付保台数が10台以上の契約者が結ぶ自動車保険の契約方式です。9台以下は「ノンフリート契約」となり、私たちが個人で入っている一般的な自動車保険はこちらです。



農業法人なら、軽トラ・トラック・乗用車・役員の社用車を合計して10台以上になれば対象です。
保険料の決まり方が根本的に違う
ノンフリート契約は「車1台ごと」に契約し、等級制度(1〜20等級)で保険料が決まります。無事故を続けたときの割引率は最大63%です。
一方フリート契約は「契約者単位」の保険です。会社全体の損害率(支払われた保険金÷支払った保険料)で翌年の保険料が決まり、割引率は一般的に最大70%程度、契約内容によっては80%程度に達することもあります(保険会社により異なります)。



車1台ずつではなく、「会社まるごと」で評価されるのがフリート契約です。
| 項目 | ノンフリート契約 | フリート契約 |
| 対象台数 | 9台以下 | 10台以上 |
| 契約単位 | 車1台ごと | 契約者(会社)単位 |
| 保険料の基準 | 等級制度(1〜20等級) | 会社全体の損害率 |
| 最大割引率 | 63% | 一般的に70〜80%程度 |
| 満期日 | 車ごとにバラバラ | 全車統一が可能 |
※割引率・制度の詳細は保険会社により異なります。最新の情報は各社公式サイトでご確認ください。
フリート契約の3つのメリット


メリット① 割引率が高く、保険料を大きく下げられる
無事故経営を続けている法人なら、ノンフリートの上限(63%)を超える割引を受けられる可能性があります。
台数が多いほど1%の差が金額に直結します。10台で年間保険料が仮に100万円なら、割引率が10%違うだけで年10万円の差です。
メリット② 全車1契約・満期統一で事務がラクになる
ノンフリートで9台持つと、更新手続きが年に最大9回発生します(10台以上は自動的にフリート契約の扱いになるため、ノンフリートのまま10台は持てません)。
しかし、フリート契約なら全車を1つの契約にまとめ、満期日を統一できるため、更新は年1回で済みます。



「手続きが年1回」は割引と同じくらい価値があります。私も経理を兼任しているので、この負担軽減は切実にわかります。
メリット③ 増車したとき自動で補償が始まる
契約期間の途中でトラックを買い足しても、契約時に定めた条件で自動的に補償がスタートする方式を選べます。
そのため、「納車したのに保険の手続きを忘れていた」という空白期間の事故リスクを防げます。
フリート契約の3つの注意点(デメリット)


注意点① 大きな事故1件で「全車」の保険料が上がる
フリート契約は会社全体の損害率で保険料が決まるため、大きな保険金支払いが1件あると、翌年は全車の保険料がまとめて上がる可能性があります。
ノンフリートなら事故車1台の等級が下がるだけですが、フリートは影響が全体に及びます。従業員や家族の安全運転教育とセットで考えるべき契約です。
注意点② 年齢条件などの割引がない
フリート契約には、ノンフリートにある運転者の年齢条件などの割引制度がありません。そのため、切り替えた初年度はかえって保険料が高くなるケースもあります。切り替え前に必ず見積もりで比較しましょう。
注意点③ 9台以下になるとノンフリート契約に戻る
車を減らして9台以下になると、フリート契約は続けられずノンフリート契約に切り替わります。



規模縮小や機械の入れ替えを予定している場合は、今後数年の台数計画も踏まえて判断してください。
10台未満なら?ミニフリート(複数台割引)という選択肢
2台以上でも「複数台まとめ契約」の割引がある
「うちはまだ10台もない」という場合でも、保険会社によっては2台以上をまとめて契約すると割引が受けられます。
「ミニフリート契約」「ノンフリート多数割引」などと呼ばれ、割引率は台数に応じて3〜6%程度が一般的です(保険会社により異なります)。満期日を統一できるのも利点です。
9台以下なら一括見積もりで比較するのが近道
9台以下の個人名義の車なら、無料の一括見積もりで各社の保険料を比較するのが手っ取り早い方法です。
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先に3つの書類をそろえる(ここが最重要)
フリート契約の見積もり・申込では、次の3点が必要になります。
- 現在の保険証券(全車分)
- 照会票(保険会社に契約内容を確認するための書類)
- 車検証(全車分)
申込だけ先に済ませて書類が後回しになると、手続きが途中で止まってしまいます。



書類3点を先にそろえてから申し込むのが、スムーズに進める最大のコツです。
web申込→書類提出→契約内容の提案
web上で見積もりを依頼し、申込後は30日以内を目安に書類を提出します。その後、損害率や台数に応じた契約内容の提案を受け、内容に納得できれば契約という流れです。
・総付保台数が10台以上ある(軽トラ・トラック・乗用車すべて合算)
・保険証券・照会票・車検証をそろえた
・現在の年間保険料の合計額を把握している(比較のため)
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フリート契約の見積もりへ ≫フリート契約の保険料は全額経費にできる
法人名義の車の自動車保険料は、「損害保険料」として全額を法人の経費にできます。



燃料費・車検代・減価償却費と並ぶ車両関係のコストとして、保険料の見直しは決算に直結します。
また、法人化を検討中の方は、保険や社会保険を含めた固定費の変化を先に把握しておくと判断を誤りません。
まとめ|10台以上なら見積もりだけでも取る価値あり
| 🌾 この記事のまとめ ・車10台以上ならフリート契約。会社全体の損害率で保険料が決まる ・割引率は一般的に最大70〜80%程度と高く、満期統一で事務も年1回に ・大きな事故1件で全車の保険料が上がるリスクは理解しておく ・10台未満はミニフリートや一括見積もりで比較する ・申込前に「保険証券・照会票・車検証」の3点をそろえる |
保険料・割引率・必要書類の詳細は保険会社により異なります。最新の情報は各社公式サイトでご確認ください。
農家の自動車保険の全体像(軽トラ・トラクターの補償の選び方)は、こちらの記事にまとめています。
🔗 【農家の自動車保険】軽トラ・トラクターの補償と安くする全手法



圃場での農作業中の事故は自動車保険の対象外が原則です。人のケガへの備えは労災の特別加入もあわせて検討してください。
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