【2026年最新】「就農準備資金」で月13.75万円を受け取る方法

農道で稲を眺める女性

農業に転職したいけど、研修中の生活費が不安で踏み出せない…

実は農林水産省には、研修中の生活費を月13.75万円(年間最大165万円)まで支援してくれる「就農準備資金」という制度があります。自己負担ゼロ、返済不要で最長2年間受け取れるこの制度を正しく理解することが、農業への第一歩です。

この記事ではTACHIFARM代表で農業歴4年の私が就農準備資金についてわかりやすく解説します。

農林水産省 公式
TACHIFARM代表

一緒に農業を盛り上げていきましょう!

この記事でわかること
  • 就農準備資金の交付額と仕組み
  • 受給できる対象者の要件(年齢・研修機関・研修時間)
  • 自己負担割合
  • 申請手順(全5ステップ)
  • 返還を求められるケース

⚠️ 注意事項:令和8年度(2026年度)の制度は年度途中で変更・更新される場合があります。

申請前に必ず最新情報を農林水産省または最寄りの市町村窓口でご確認ください。

目次

就農準備資金の補助額の上限・補助率

就農準備資金は、農林水産省が実施する「新規就農者育成総合対策」の中でも、就農前の研修期間を対象にした交付金です。補助金・融資とは異なり、返済義務のないお金が毎月口座に振り込まれます。

交付額は月13.75万円・年間最大165万円

交付額は月額13.75万円(年間最大165万円)、交付期間は最長2年間です。

交付月額年間上限額最長期間最大受給総額
13.75万円165万円2年間330万円

月13.75万円は、地方での一人暮らしであれば家賃・食費・光熱費をほぼ賄える水準です。たとえば、家賃3〜4万円・食費3万円・光熱費1万円程度で生活でき、研修に集中できる環境が整えられます。

補助率の考え方:自己負担ゼロが大きな特徴

一般的な農業補助金は「補助率1/2」など、一定割合を自己負担するケースがほとんどです。しかし就農準備資金は補助率100%・自己負担ゼロという、農業支援制度の中でも特に手厚い交付金です。

なお、この資金は農業用機械の購入費や農地の取得費には使えません。あくまでも研修中の生活費の補助です。農機具・資材の準備は別途費用として計画しておく必要があります。

就農準備資金の対象者とは

💬「自分は要件を満たしているのかな…?条件が複雑そうで怖い」

そう感じる方も多いですが、要件は大きく4つに整理できます。一つずつ確認してみましょう。

①年齢要件:就農予定時点で原則49歳以下

就農準備資金を受給できるのは、農業を始める予定の時点で原則49歳以下の方です。「研修開始時点」ではなく「就農時点」の年齢で判断される点に注意が必要です。

たとえば、48歳で研修を開始して2年間研修を受ける場合、就農時点の年齢は50歳になります。この場合は要件を満たさない可能性があります。

TACHIFARM代表

年齢が近い方は、都道府県の窓口で早めに確認することをお勧めします。

②研修機関の要件:都道府県が認定した機関のみが対象

どこで研修を受けてもよいわけではありません。就農準備資金の対象となるのは、都道府県が認定した研修機関に限られます。自分で選んだ研修先が「認定対象かどうか」の確認は、申請前の必須作業です。

主な対象研修機関の例
  • 各都道府県立の農業大学校・農業専門学校
  • 農業高等学校の専攻科
  • 都道府県が認定した先進農家・農業法人
  • 国が指定する農業者大学校

③研修時間の要件:年間概ね1,200時間以上

研修は概ね1年以上、かつ1年あたり概ね1,200時間以上の実践的な農業研修であることが条件です。

1,200時間を週単位で換算すると、週あたり約23時間の研修になります。週5日・1日5時間弱の研修を1年間続けるイメージです。農繁期(春の定植・夏の管理・秋の収穫期)は週40時間以上になることもあり、農閑期は週15〜20時間程度でバランスをとることが多いです。

研修内容の例
  • 播種・育苗・定植作業
  • 土壌管理・施肥・病害虫防除
  • 農業機械(トラクター・管理機等)の操作
  • 収穫・選別・出荷調整作業
  • 農業簿記・経営管理の基礎

④NG条件:これに当てはまると受給できない

以下に該当する場合は受給できません:

NGの条件理由
週35時間以上の雇用契約がある研修専念ができないため
他の生活費支援系補助金と重複受給制度の趣旨に反するため
過去に同種の補助を受けたことがある同一人物への二重支援防止のため
農業関係の資格・学位取得を目的とした研修のみ実践的就農準備でないため

就農準備資金の自己負担割合とは

就農準備資金の自己負担割合はゼロ(0%)です。

農業補助金の中には補助率1/2(自己負担50%)や補助率1/3(自己負担67%)など、自己資金が必要なものも多くありますが、就農準備資金は研修中の生活費を国が全額負担する仕組みです。

ただし、以下の費用は対象外のため自己負担となります:

  • 農業大学校の授業料・入学金
  • 研修先への交通費・宿泊費
  • 農具・作業着・安全靴などの購入費
  • 通信費・書籍代

研修中は副業・アルバイトについて、週35時間未満の範囲であれば禁止されていないケースが多いですが、都道府県や研修機関によって取り扱いが異なります。副業を検討している場合は、事前に担当窓口へ確認しましょう。

誰でもできる!就農準備資金の申し込み手順5ステップ

💬「農林水産省への申請って難しそう…書類も多そうで不安」

実際には、農林水産省への直接申請ではなく都道府県・農業委員会等を通じた申請です。担当者が丁寧にサポートしてくれるので、一人で抱え込まないことが大切です。

STEP 1|農業委員会・都道府県農政窓口への相談

まず最初に、農地のある(予定の)地域の市町村農業委員会または都道府県農政部門に連絡します。

この段階で確認する3つのポイント
  1. 自分の年齢・状況が対象要件を満たすか
  2. 希望する研修先が認定対象かどうか
  3. 申請書類の提出期限・必要書類の一覧

電話一本でも相談を受け付けてもらえます。農業を始める前、まず市町村に「こういう状況なのですが、就農準備資金は使えますか?」と問い合わせてみましょう。

STEP 2|研修機関の選定

都道府県が認定する研修機関の中から、自分が学びたい品目・地域・期間に合った研修先を選びます。

品目ごとの研修機関の特徴例
  1. 露地野菜:農業大学校・認定農家での実践研修
  2. 施設園芸(ハウス栽培):施設農業に強い農業法人
  3. 水稲:農業大学校や水田農家での研修
  4. 果樹:県の果樹研究所・先進果樹農家

研修先が決まったら、その機関が都道府県の認定を受けているかを必ず確認しましょう。

STEP 3|研修計画書の作成・承認取得

研修機関と協力して研修計画書を作成します。計画書には以下を明記します:

  • 研修期間(開始〜終了の予定月)
  • 月ごとの研修時間の見込み(農繁期・農閑期を考慮)
  • 習得予定の技術・知識の内容
  • 就農予定地・品目・経営規模の概要

作成した研修計画書は、都道府県等の交付主体による要件審査・承認を経て正式に認められます。この審査に通ることで、次のステップへ進めます。

STEP 4|交付申請書の提出

研修計画書の承認後、交付申請書と必要書類を都道府県・農業委員会等の窓口へ提出します。

一般的に必要な書類(都道府県により異なる)
  • 交付申請書(所定様式)
  • 承認済みの研修計画書
  • 住民票の写し(就農予定地を確認)
  • 研修機関からの受入承諾書
  • 就農後の経営計画書(概要)

書類の準備は早めに進めておくと安心です。提出期限は都道府県によって異なるため、STEP 1の相談時に必ず確認しておきましょう。

STEP 5|採択通知の受取・資金交付開始

申請が承認されると採択通知が届き、研修開始月から毎月13.75万円が指定口座へ振り込まれます。

研修中は以下を継続的に行う必要があります:

  • 月ごとの研修時間・内容の記録
  • 定期的な研修状況の報告(担当窓口・研修機関への報告)
  • 年間1,200時間の達成に向けた研修管理

研修記録は就農後の返還リスクを避けるためにも、日々きちんと付けておくことが重要です。

返還が必要になるケースに要注意

就農準備資金は返済不要の交付金ですが、以下の場合は受給した金額の全部または一部を返還しなければなりません。

返還を求められるケース詳細
研修を途中でやめた場合正当な理由なく研修を中断した場合
研修終了後1年以内に就農しなかった場合農業を開始しなかった場合
就農継続期間が短すぎる場合交付期間の1.5倍(最低2年)未満で農業をやめた場合
要件を偽って申請した場合虚偽申告が判明した場合

特に注意すべきは「交付期間の1.5倍」ルールです。たとえば2年間(24か月)受給した場合、その後最低3年間(36か月)は農業を継続する義務があります。この期間内に廃業・転業すると、受給した金額の返還を求められるケースがあります。

「どうしても農業を続けられなくなった」場合でも、まず担当窓口に相談することが先決です。やむを得ない事情については、個別に対応してもらえる場合もあります。

まとめ:就農準備資金は農業転身の強力な味方

就農準備資金は、農業を志す方が安心して研修に専念できるよう設計された国の制度です。月13.75万円・最長2年間・自己負担ゼロという条件は、農業参入の高いハードルを大幅に下げてくれます。

項目内容
交付額月13.75万円(年間最大165万円)
最長交付期間2年間(最大総額330万円)
年齢要件就農時点で原則49歳以下
研修先都道府県認定の農業大学校・先進農家等
研修時間年間概ね1,200時間以上
自己負担ゼロ(0%)
返還義務就農継続が交付期間の1.5倍未満の場合等

就農を考え始めた段階から、地域の農業委員会や都道府県農政窓口への相談を始めることが最も大切です。「まだ決めていない」という段階でも、気軽に問い合わせてみてください。

申請書類・要項へのダイレクトリンク

申請に必要な書類・要項は下記リンクから直接入手できます。申請書類は年度ごとに更新されるため、必ず最新版をご使用ください。

書類・情報の種類入手先
農林水産省|就農準備資金(要綱・申請様式)農林水産省公式ページ
農林水産省|就農準備資金 交付要綱(PDF)農林水産省公式ページ
農林水産省|認定就農者制度(認定申請手続き)農林水産省公式ページ
eMAFF(農林水産省電子申請)農林水産省公式ページ

申請窓口: 都道府県農業会議または市町村農業委員会

⚠️ 認定就農者の認定申請書は市町村農業委員会で入手できます。

関連リンク・参考資料

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この記事を書いた人

農業|ライター|千葉県山武郡横芝光町でコシヒカリを始めとしたおいしいお米を生産|Word、ドキュメント、WordPressでの記事の執筆|日商簿記2級|FP3級|食品衛生責任者|英検2級

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