【2026年最新】果樹共済の補償内容と5つの加入手順を現役農家が解説

「果樹を育てているけど台風や霜でやられる不安が大きい。果樹共済ってどこまで補償してくれるの?」

果樹は苗木の定植から収穫まで数年かかる作物が多く、一度大きな被害を受けると経営への打撃が非常に深刻です。特に台風や大雪、霜害は果実だけでなく樹体そのものへの被害につながることもあります。果樹共済はこうした果樹農家固有のリスクをカバーするための制度です。

この記事で補償内容5つの加入手順を詳しく解説します。

この記事でわかること

– 果樹共済の対象品目と補償内容
– 果実損害共済と樹体損害共済の違い
– 共済金の計算方法と掛金の目安
– 加入手順とNOSAI窓口での相談方法

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この記事を書いた人
たち しょうえい

太智昭栄

Shoei Tachi

  • 農業経営者(2022年〜)
  • 千葉県北東部でお米を生産
  • 全国の農家の役に立つ補助金・融資情報を発信
目次

果樹共済の基本:対象品目と制度の概要

果樹共済は農業共済の一種で、指定された果樹を対象に自然災害・病害虫等による損害を補償します。農業共済組合(NOSAI)が運営し、国が掛金の約50%を補助します。

対象品目の例補足
りんご国内で最も加入率の高い果樹共済
みかん(温州みかん)西日本産地で広く利用
なし(和梨・洋梨)台風リスクが高い品目
もも傷みやすく品質損害が出やすい
ぶどうハウス栽培も対象になる場合あり
かき晩秋の霜害・台風リスク
びわ春先の霜害が多い
くり収量変動が大きい品目
くるみ・オリーブ等地域によって対象外の場合あり

すべての果樹が全国で対象になるわけではなく、地域のNOSAIによって対象品目が異なります。

TACHIFARM代表

まず最寄りのNOSAI窓口で確認することをおすすめします。

果樹共済の2つの種類:果実損害と樹体損害

果樹共済には「果実損害共済」と「樹体損害共済」の2種類があり、それぞれ補償する対象が異なります。

果実損害共済

果実損害共済は、自然災害・病害虫等による果実の損害(収量の減少や品質の低下)を補償します。台風・冷害・干ばつ・雹(ひょう)害・霜害などが主な補償対象となるリスクです。

補償の仕組み

基準収量(共済収量): 過去の平均収量をもとに設定
実際の収量: 被害発生後に損害評価で確認
共済金: 収量の減少分×共済価額(1kgあたりの価格)で計算

樹体損害共済

樹体損害共済は、果樹の樹体そのもの(木)への損害を補償します。台風による幹の折損・根の浮き上がり、大雪による樹体の圧壊、冷害による凍害枯死などが補償対象です。

  • 補償の対象: 果樹の木そのものへの損害(枯死・折損・倒伏等)
  • 共済金額: 樹体1本あたりの共済価額×被害本数で計算
  • 特徴: 果実損害共済と組み合わせて加入するとより手厚い補償になる
共済の種類補償の対象主な被害例
果実損害共済果実の収量・品質台風・雹・霜・干ばつ
樹体損害共済果樹の樹体(木)台風による幹折損・大雪・凍害

果樹共済の掛金と国の補助

果樹共済の掛金は果樹の種類・地域・共済金額・樹数(面積)によって異なります。

掛金の目安

果樹共済の掛金は農業者が支払う共済掛金と国・都道府県の負担分の合計です。農業者の負担は掛金の約50%程度です。

  • りんごの場合: 10aあたり数千〜数万円(地域・品種・補償レベルによる)
  • みかんの場合: 10aあたり数千〜1万円程度
  • もも・ぶどう: りんごより掛金が高くなる傾向

無事戻し制度

果樹共済にも「無事戻し」制度があり、一定期間被害が発生しなかった場合に掛金の一部が戻ってきます

TACHIFARM代表

被害が少ない年が続けば実質的な負担をさらに抑えられます。

果樹共済の加入手順と被害時の申請手順

果樹共済の加入は最寄りのNOSAI(農業共済組合)窓口で行います。以下の手順を参考にしてください。

加入の手順

  1. NOSAIへの相談: 最寄りのNOSAI窓口に相談し、加入できる品目・補償内容を確認する
  2. 加入申請書の提出: 栽培する果樹の品目・樹数・面積等を記載した加入申請書を提出
  3. 共済金額の設定: 共済価額(1本あたりの価格)をもとに共済金額を設定
  4. 掛金の支払い: 設定された掛金(農業者負担分)を支払う
  5. 加入完了・保険期間開始: 保険期間中は被害が発生した場合に申請可能

被害が発生した場合の申請手順

  1. NOSAIへの報告:被害発生後、速やかにNOSAIへ電話等で報告する
  2. 損害評価:NOSAI担当者が現地調査を行い損害を評価する
  3. 共済金の計算:損害評価結果をもとに共済金額を計算
  4. 共済金の支払い:農業者の口座に共済金が振り込まれる

果樹共済と収入保険の関係

果樹共済と収入保険は、同一品目について重複加入に制限があります。つまり、りんごについて果実損害共済に加入している場合、同時に収入保険に加入することはできません(どちらかを選ぶ必要があります)。

ただし、樹体損害共済は収入保険と重複して加入できる場合があります(NOSAIに確認要)。果樹専作農家の場合は、果実損害共済・樹体損害共済を組み合わせて加入するスタイルが一般的です。

まとめ

果樹共済は果樹農家の経営を守る重要なセーフティネットです。果実損害共済と樹体損害共済の2種類があり、台風・雹・霜・大雪等の自然災害から果実と樹体の両方を保護できます。加入はNOSAI窓口で相談できます。

この記事のポイント

対象品目: りんご・みかん・なし・もも・ぶどう等(地域によって異なる)
2種類の補償: 果実損害共済(収量・品質)と樹体損害共済(木そのもの)
掛金の補助: 国が掛金の約50%を負担
加入手順: NOSAIへの相談→申請書提出→掛金支払いの流れ

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関連リンク・参考資料

⚠️ 注意事項: 本記事は令和8年度(2026年度)時点の制度内容をもとに作成していますが、制度の詳細は年度途中で変更される場合があります。最新情報は農林水産省または農業共済組合(NOSAI)の公式サイトでご確認ください。

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この記事を書いた人

農業|ライター|千葉県山武郡横芝光町でコシヒカリを始めとしたおいしいお米を生産|Word、ドキュメント、WordPressでの記事の執筆|日商簿記2級|FP3級|食品衛生責任者|英検2級

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