【2026年最新】農業者賠償責任保険とは?食中毒・農薬事故への備え方を解説

「自分の農産物で食中毒が起きたら?農薬が隣の畑に流れ込んだら?農業者賠償責任保険ってどんな保険なの?」

農業者賠償責任保険(共済)とは、農業を行う個人・法人が、第三者に損害を与えてしまったときの賠償責任を補償する保険です。

農場やビニールハウスで通行人がケガをしてしまった、販売した野菜やお米で食中毒が起きてしまった――そんなとき、相手への損害賠償が必要になります。農家として一生懸命働いていても、こうした「もしも」のリスクはゼロにはできません。農業者賠償責任保険は、そんな第三者への賠償リスクをしっかりカバーしてくれる農業者のための保険です。

TACHIFARM代表

この記事では、補償内容と加入方法をわかりやすく解説します。

この記事でわかること

– 農業者賠償責任保険の補償内容と対象リスク
– 食中毒・農薬事故・機械事故への備え方
– 農業共済・収入保険との違い
– 加入方法と主要な保険商品の比較

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この記事を書いた人
たち しょうえい

太智昭栄

Shoei Tachi

  • 農業経営者(2022年〜)
  • 千葉県北東部でお米を生産
  • 全国の農家の役に立つ補助金・融資情報を発信
目次

農業者賠償責任保険とは何か

農業者賠償責任保険は、農業者が農業経営の過程で第三者に損害を与えた場合の賠償責任を補償する保険です。農業共済や収入保険が「農業者自身の損失」をカバーするのに対し、賠償責任保険は「第三者への損害賠償」をカバーします。

農業者が負う可能性のある賠償責任の例

リスクの種類具体的なシナリオ
食中毒・食の安全出荷した農産物により消費者が食中毒になった場合
農薬の飛散・汚染農薬散布時に隣の農地や住宅に農薬が飛散した場合
農業機械による事故農道でトラクターが歩行者に接触した場合
圃場からの排水農業排水が隣地や河川を汚染した場合
農業施設の落下・倒壊ハウスの資材が落下して第三者を傷つけた場合
TACHIFARM代表

農業者の過失の有無にかかわらず賠償額が高額になるケースもあります。

農業者賠償責任保険の補償内容

農業者賠償責任保険にはいくつかの補償類型があります。主なものを解説します。

生産物賠償責任保険(PL保険)

生産物賠償責任保険(PLI:Product Liability Insurance)は、農業者が出荷した農産物・加工品等の欠陥によって第三者(消費者等)が身体または財産に損害を受けた場合の賠償を補償します。

  • 補償対象: 出荷・販売した農産物・農産加工品等による食中毒・健康被害
  • 補償金額: 1事故あたりの上限額(例:1億円等)が設定される
  • 直売所・農家レストラン経営者に特に重要: 直接消費者と接する農家はPL保険が必須

施設賠償責任保険

農業施設(農作業場・農道・ハウス等)に起因して第三者が身体・財産に損害を受けた場合の賠償を補償します。

  • 補償対象: 農業施設の構造上の欠陥・管理上の欠陥による第三者への損害
  • 例: ハウスの資材が強風で飛散し隣家の車を傷つけた場合

農作業賠償責任保険

農作業中の事故第三者に損害を与えた場合の賠償を補償します。

  • 補償対象: 農作業中(農薬散布・機械作業等)の事故による第三者への損害
  • 例: 農薬散布時に隣の農地に農薬が飛散し、隣農家の作物に被害を与えた場合

農業者賠償責任保険の加入方法

農業者賠償責任保険は主に以下の経路で加入できます。

農業共済(NOSAI)経由

一部のNOSAIでは農業者向けの賠償責任保険を取り扱っています。施設共済等と合わせて加入できる場合があります。

農業協同組合(JA)経由

JAでも農業者向けの賠償責任保険(農機サポートパック等)を取り扱っています。JAの農業保険担当窓口に相談することができます。

民間損害保険会社

損害保険会社(東京海上日動・損保ジャパン・三井住友海上等)が農業者向けの賠償責任保険商品を提供しています。

加入経路特徴
NOSAI経由農業共済と合わせて窓口一本化できる
JA経由JAの組合員であれば相談しやすい
民間損保補償内容の幅が広い・比較検討しやすい

農業者賠償責任保険の掛金の目安

農業者賠償責任保険の保険料は補償内容・補償限度額・事業規模等によって異なります。

生産物賠償責任保険(PL保険)の目安

事業規模保険料の目安(年額)
小規模(農業収入500万円以下)1〜3万円程度
中規模(農業収入500〜1,000万円)3〜8万円程度
大規模(農業収入1,000万円以上)8万円以上

※保険料は補償限度額・免責額・業種によって大きく異なります。

TACHIFARM代表

保険料に対する補償限度額が非常に大きいため、費用対効果は高いと言えます。

まとめ

農業者賠償責任保険は食中毒・農薬飛散・農業機械事故など第三者への損害賠償リスクをカバーする保険です。農業共済や収入保険が農業者自身の損失をカバーするのに対し、賠償責任保険は第三者への賠償を補償します。

直売所経営・農産加工を行う農家には特に重要な保険です。

この記事のポイント

農業者賠償責任保険の役割: 第三者への損害賠償リスクをカバー
主な補償種類: 生産物賠償責任(PL)・施設賠償・農作業賠償
加入経路: NOSAI・JA・民間損害保険会社から選択可能
直売所・農産加工農家は特に重要: 消費者と直接接する農家はPL保険が必須

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関連リンク・参考資料

⚠️ 注意事項: 本記事は令和8年度(2026年度)時点の制度内容をもとに作成していますが、制度の詳細は年度途中で変更される場合があります。最新情報は農林水産省または各保険会社の公式サイトでご確認ください。

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この記事を書いた人

農業|ライター|千葉県山武郡横芝光町でコシヒカリを始めとしたおいしいお米を生産|Word、ドキュメント、WordPressでの記事の執筆|日商簿記2級|FP3級|食品衛生責任者|英検2級

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