【農業法人必見】2026年最新!「雇用就農資金」の要件を徹底解説

新しいスタッフを採用したいけど、人件費の負担が大きい…

農業法人向けの補助金って何かないの?

そんな悩みを抱える農業法人経営者の方、多いのではないでしょうか。農業の現場では、一人前になるまでに数年かかることも珍しくなく、育成コストは経営の重い課題です。

この記事ではTACHIFARM代表で農業歴4年の私が雇用就農資金についてわかりやすく解説します。

TACHIFARM代表

第一次産業と従業員を守る皆さまのお役に立てれば幸いです!

この記事でわかること
  • 雇用就農資金の補助額・補助率の詳細
  • 農業法人側・就農希望者側それぞれの対象要件
  • 就農準備資金・経営開始資金との根本的な違い
  • 申請から受給までの具体的な手順
  • 受給後に注意すべき継続要件と返還リスク
  • 令和8年度の公募スケジュール

⚠️ 注意事項: 令和8年度(2026年度)の制度は年度途中で変更・更新される場合があります。

申請前に必ず最新情報を農林水産省または最寄りの市町村窓口でご確認ください。

目次

雇用就農資金の補助額の上限・補助率

基本の交付額

雇用就農資金は、50歳未満の就農希望者を新たに雇用し、実践的な農業研修を行う農業法人等に対して資金を助成する制度です。農林水産省が予算を措置し、全国農業会議所が実施主体となっています。

基本となる「雇用就農者育成・独立支援タイプ」の交付額は以下のとおりです。

項目金額
交付額(1人あたり)年間最大60万円
支援期間最長4年間
累計最大額最大240万円

ただし、1経営体あたりの新規採択には年間5人までという上限があります。また、3人目以降の新規採択については、年間の上限が1人あたり最大20万円に変更されます。

TACHIFARM代表

複数人を同時期に採用する法人にとって重要なポイントです。

独立農業法人設立を目指す場合

就農希望者が将来的に農業法人を独立設立することを目指す場合は、「新法人設立支援タイプ」を選択できます。

期間交付額
初年度(1年目)年間最大120万円
2〜4年目年間最大60万円
累計最大額最大300万円

初年度が倍額になるのは、法人設立に向けた準備・手続きコストや初期の研修集中期間を考慮しているためです。

障がい者等雇用加算

就農希望者が障がい者、生活困窮者、刑務所出所者等の場合は、特別加算として年間最大15万円が上乗せされます。

加算対象加算額
障がい者・生活困窮者・刑務所出所者等年間最大15万円

農業は就業の場としての多様性が高く、農作業は種まき・収穫・選別・梱包など工程が分かれており、個人の特性に合わせた作業配分がしやすいという特性があります。

雇用就農資金の対象者とは

農業法人側の要件

雇用就農資金を申請できるのは農業法人等(農業経営体)であり、個人農業者が申請する制度ではありません。この点は就農準備資金・経営開始資金との最大の違いです。

農業法人等が満たすべき主な要件

指導体制の要件農業経験が原則5年以上ある役員または従業員を「研修指導者」として配置できること
雇用契約の要件①新規雇用就農者と期間の定めのない雇用契約(無期雇用契約)を締結すること
②独立法人設立を前提とする場合は有期雇用契約でも可
社会保険・労働保険の要件①雇用保険および労災保険に加入させること
②法人の場合は厚生年金保険および健康保険にも加入させること
労働時間の要件原則として週の所定労働時間が年間平均35時間以上であること
労働環境整備の要件ハラスメント防止規程の策定、育児・介護休業規程の整備などのうち2つ以上に取り組んでいること

雇用する就農希望者の要件

要件項目内容
年齢採用時点で50歳未満であること
採用からの期間支援開始時点で採用されてから4か月以上12か月未満であること
農業経験過去の農業就業期間が通算5年以内であること
就農意欲支援終了後も就農継続または独立する強い意欲を有すること
親族関係農業法人等の代表者の3親等以内の親族でないこと(原則)

「採用から4〜12か月未満」という要件は少し複雑です。採用後すぐに申請しようとしてもタイミングが早すぎる場合があるため、採用日を記録しておくことが重要です。

雇用就農資金のNG条件

  • 就農希望者が申請時点で50歳以上の場合
  • 採用後12か月以上経過してから申請する場合
  • 代表者の3親等以内の親族を雇用する場合(例外規定あり)
  • 週平均35時間未満の所定労働時間の場合

採用から12か月以上経過するとNGになってしまいます。採用後すぐにスケジュールを確認して、申請期間を逃さないようにしましょう。

雇用就農資金の自己負担割合とは

雇用就農資金は補助率という概念ではなく、定額交付の仕組みです。就農希望者に月給20万円を支払っている場合、年間人件費は240万円ですが、助成される金額は最大60万円です。

実質的な自己負担の試算例(年間)

項目金額
就農希望者への賃金(月20万円×12か月)2,400,000円
社会保険料等(法定福利費:概算15%)360,000円
研修・育成コスト(農機具使用・指導員人件費等)200,000円〜
合計コスト(概算)2,960,000円〜
雇用就農資金の交付額(最大)▲600,000円
実質自己負担額(概算)2,360,000円〜

補助金はあくまでも「人材育成への一部支援」であり、全額カバーされるものではありません。採用・育成の投資として中長期的な視点で計画することが重要です。

誰でもできる!雇用就農資金の申し込み手順5ステップ

令和8年度は年3回の募集が予定されており、第1回の締切は令和8年4月7日、第2回は令和8年6月18日から、第3回は令和8年10月22日からが予定されています。

STEP 1|都道府県農業会議に事前相談する

まず最初に行うべきは、各都道府県の農業会議への事前相談です。自社が要件を満たすかどうかの確認、募集スケジュールの確認を行います。

💬「事前相談なしにいきなり書類を作成しても、要件の解釈が違って差し戻しになることがあります。まず電話一本入れましょう。」

STEP 2|就農希望者を採用し、要件を確認する

就農希望者を採用した後、以下の要件を確認します。

  • 採用日の記録(採用から4〜12か月未満の証明に必要)
  • 就農希望者の年齢確認(50歳未満)
  • 社会保険・雇用保険の加入手続き完了
  • 雇用契約書の締結(無期雇用契約が原則)

STEP 3|申請書類を準備する

書類名備考
応募申請書所定の様式
事業計画書研修カリキュラム・育成計画を含む
雇用契約書のコピー締結済みのもの
登記簿謄本または農業経営関連証明書法人の場合
就農希望者の履歴書・職歴確認書類過去の農業就業期間確認に必要

研修カリキュラムの具体性が審査のポイントです。月ごとの作業内容を具体的に記載することが重要です(例:4月〜6月:播種・育苗管理、7月〜9月:定植・防除・施肥管理)。

STEP 4|農業会議等へ申請書類を提出する

各都道府県農業会議または全国農業会議所へ提出します。「雇用就農者育成・独立支援タイプ」については専用の応募申請フォームからのオンライン申請も可能です。

STEP 5|採択通知を受け取り、事業を開始する

採択通知が届いたら事業開始です!

採択後の注意点

  • 毎年度、実績報告書の提出が必要
  • 就農希望者の就農状況・研修進捗の記録を継続
  • 雇用状況に変化があった場合は速やかに農業会議へ報告

受給後に注意すべきこと(継続要件・返還)

就農希望者が退職した場合

退職した場合は原則として事業を中止し、中止届を提出する必要があります。受け取った助成金の返還を求められる場合もあります。

研修が実態を伴わない場合

書面上は研修計画があっても、実際に指導が行われていない場合は不正受給と判断されます。研修日誌・作業記録を日々つけることが重要です。

就農準備資金・経営開始資金との違いを改めて整理

制度名申請者対象交付額申請窓口
雇用就農資金農業法人等(雇用主)雇用を通じた就農者育成年間最大60万円(最長4年)都道府県農業会議
就農準備資金就農希望者個人就農前の研修期間年間最大165万円(最長2年)都道府県・市町村
経営開始資金独立就農者個人就農直後の経営安定期年間最大165万円(最長3年)市町村

まとめ

項目内容
正式名称雇用就農資金(雇用就農者育成・独立支援タイプ)
申請者農業法人等(雇用主)
対象の就農希望者50歳未満、採用後4〜12か月未満、農業経験5年以内
基本交付額年間最大60万円×最長4年間
独立法人設立タイプ初年度最大120万円+2〜4年目最大60万円
障がい者等加算年間最大15万円
1経営体あたり上限年間5人(3人目以降は年間最大20万円)
申請窓口都道府県農業会議または全国農業会議所

雇用就農資金は、農業法人が人材を育成するための実質的な支援制度です。4年間で最大240〜300万円の支援を中長期的な人材育成計画と組み合わせることで大きな効果を発揮します。

申請書類・要項へのダイレクトリンク

申請に必要な書類・要項は下記リンクから直接入手できます。申請書類は年度ごとに更新されるため、必ず最新版をご使用ください。

書類・情報の種類入手先
農林水産省|雇用就農資金(要綱・申請様式)農林水産省公式ページ
農林水産省|農業人材力強化総合支援事業農林水産省公式ページ
eMAFF(農林水産省電子申請)農林水産省公式ページ

申請窓口: 都道府県農業会議または農林水産省地方農政局

⚠️ 申請様式・要綱は上記農林水産省ページからダウンロードできます。

関連リンク・参考資料

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この記事を書いた人

農業|ライター|千葉県山武郡横芝光町でコシヒカリを始めとしたおいしいお米を生産|Word、ドキュメント、WordPressでの記事の執筆|日商簿記2級|FP3級|食品衛生責任者|英検2級

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