田植え機が使えなくなった田んぼで、人生初の「手植え」

人生ではじめて「手植え」をしました。正直、始める前は少し甘く見ていたのが本音です。

ことの発端は、ある田んぼで田植え機が制御不能になったことでした。軟弱層が深く、マフラーが水没しかけるほどの悪条件。これは危険だと判断し、すぐに作業を中止。動かなくなった田植え機は、なんとか無事に救出できましたが、この田んぼでの田植え作業は断念せざるを得ないという結論に至りました。

「仕方がない」と気持ちを切り替えつつ、ハウスに戻ると、そこにはまだ余った苗が──。

この苗をこのまま無駄にして良いのかと心に引っかかるものがありました。ふと思い出したのは、山形で無農薬栽培をしている荒尾さんの言葉。「苗は勝手に育つ。」その言葉に背中を押され、僕は手植えをやると決意しました。

妻と、地元の仲間が協力してくれることになり、本日、ついに手植えを決行。けれど、始めて1時間も経たないうちに、腰に激しい痛みが…。作業の過酷さに驚かされました。昨年亡くなった曽祖母が、まさに手植えの時代を生きた人であったことを思い出し、生前にその経験をもっと聞いておけばよかったと強く後悔しました。

この作業を毎日続けていた先人たちを、今では心から尊敬しています。そして同時に、今の農業がどれだけ恵まれた環境にあるかを実感しました。機械があることのありがたさ。農業は「大変」とよく言われますが、手植えの時代を思えば、今は何百倍も楽なのかもしれません。

今回は小さな田んぼだったこともあり、目標としていた作付け数は無事に達成できました。しかし「もう一度やれ」と言われたら、正直、悩むかもしれません。それほどに体力を奪われる作業でした。

今回の経験を通して、あらためて整地や田んぼの状態、そして田植え前の管理の重要性を深く実感しました。

本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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この記事を書いた人

農業|ライター|千葉県山武郡横芝光町でコシヒカリを始めとしたおいしいお米を生産|Word、ドキュメント、WordPressでの記事の執筆|日商簿記3級|FP3級|食品衛生責任者|英検2級

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